まさかの展開をみせた、スペイン語の子どもの本
以前、中古本屋で買った子ども用のスペイン語の本。やっと読み終えた。
素直に感極まりました。
puravida-hitomita.hatenablog.com
主人公はグアテマラに住む6歳の男の子Juan。
若くしてシングルマザーの母とおばあちゃん家に親族と共に暮らし出した。
貧しいがたんたんと暮らしていた。
いつものように街へ母親と散歩に出かけると、知らない男性から声をかけられる。
それから母親は自分とは散歩に出かけなくなり、ある日突然その男と結婚すると告げる。
Juanは父親はいらないと思っていたし、その男もJuanではなく自分の家族を築きたがった。
男との家への引っ越しの日、母親と男はJuan親子が使っていたおばあちゃん家のベッドを内緒で解体し運び出す。
Juanも引っ越しの車に向かうと、母親は「あなたはここにいなさい」と告げるのだった。(え、うそやろ?_| ̄|○)
寝る所すら失い、おばあちゃんと一緒に寝かせてと頼むも断られ、(なんでだよーっ!!) 泣きながら、床のうえに米の袋を敷きつめ、その日は寝たのだった。
次の日の晩、Juanは家に入れなくなり、歩いて母の住む男の家へ向かった。
母親は冷えきったJuanを家の中に入れるが、ラグに包めて、男にバレないようベッドの下に隠し寝かせた。
翌朝、Juanに「二度とここには来るな」と言うのだった。(最低だ最低だ_| ̄|○)
偶然、街で母親に会おうとも挨拶するだけだった。
その後子どもが生まれたようだった。
Juanはおばあちゃんの手伝いで市場でデザートを売ることに。
お釣りの勘定から、接客まで全てを学び、自分も市場で靴磨きの仕事を始める(6歳やぞ_| ̄|○)
おばあちゃんは仕事に妥協をさせなかった。生きる術を身につけるために。
Juanも仕事が板につき、接客に楽しみを見出す中、学校に興味を持ち始める。
もう7歳になる。時間を見つけてはお客さんからもらった新聞で読む練習をした。
おばあちゃんには中々言えずにいた。
もしおばあちゃんの優しさが母親やあのあのように変わってしまうものだったら、
もし反対されたら終わりだ。と不安ばかりだったのだ。
でももう、言うしかないと思い、おばあちゃんに打ち明けると、おばあちゃんはJuanをまだ5歳だと思っていた。「なんでそんな大事なこと言わないんだ!」
学校の先生は授業に3ヶ月遅れをとったJuanに無理だと言い放ったが、おばあちゃんはJuanの社会経験から出来ると断言。
なんとか入学し、その後、奨学金が出るほどの成績をとる。
それを見ておばあちゃんは号泣してJuanを抱きしめた。
おばあちゃんも小さい頃、学校に行きたかったのだ。
しかし仕事をさせたい親に逆らえず通えなかった。
世の中には裕福な人々もいるし、一生買いたいものを買えない人々もいる。
そんな理不尽さを経験から学んでいた。
それからJuanはおばあちゃんに連れられ街に出かける。
「El lugar más bonito del mundo. (世界で最も美しい場所) 」
と書かれた文字が。「ここが最も美しいの?」と尋ねるJuanに
「おまえが想えば世界中どこだって美しくなれるんだ」と答える。
Juanは何があっても最も美しく思える場所はここだ。と感じるのだった。
完